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近年、注目されているノーコード開発について、概要や将来性、ローコード開発との違い、メリット・デメリット、開発ツールを選ぶ際のポイントなどをまとめてご紹介いたします。

ノーコード開発とは ~ローコードとの違いなど詳しく解説~

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ノーコード開発とは、ソフトウェア開発において、コードとよばれるプログラミング言語の記述をしなくて良い手法や環境のことを指します。
IT人材不足が深刻化し、人材獲得に高いコストがかかるようになってきた昨今、社内で少人数が業務に使うためのアプリケーション開発は、ノーコードで行えば、短期間・低コストで実現できます。

本コラムでは、ノーコード開発の概要とメリット・デメリット、ノーコード開発とローコード開発の違いなどについて、解説いたします。

1.ノーコード開発とは

ノーコード開発とは、ソフトウェア開発において、コードとよばれるプログラミング言語の記述をしなくて良い環境のことをいいます。あらかじめ用意された機能単位を、「グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)」とよばれる、視覚的に操作できるインターフェースで、ドラッグアンドドロップ、ポイントアンドクリックといった簡単かつ直観的な操作で組み合わせることで開発が行えます。

機能単位…特定の機能を果たす単位でコンポーネントともよばれる。たとえば、データベース作成用に「昇順でソートするボタン」「円グラフで表示させるボタン」などが用意されていたり、フォーム用に「文字列入力ボックス」「数値入力ボックス」「ラジオボタン」などの機能単位が用意されていたりする。

そのため、専門的なプログラミングのスキルを持たないユーザー部門の担当者が自力で業務に必要なソフトウェアを開発できたり、短期間で開発が行えるといったメリットがあります。

ただ、ローコード開発やプログラミングによる開発に比べると、開発の自由度は下がります。ノーコード開発のメリット・デメリットについては、後述します。

▼ノーコード開発でできることについては、こちらのコラムもおすすめ!
ノーコードではじめるデータ集計システムの開発

2.ノーコード開発はGAFAMも注目している

GAFAM(ガーファム)とよばれる、世界で非常に大きな影響力を持つIT企業群の「GoogleLLC(以下、Google)」「Apple Inc.」「Facebook, Inc.(旧称。現Meta Platforms, Inc.)」「Amazoncom, Inc.(以下、Amazon)」「Microsoft Corporation(以下、Microsoft)」の5社も、ノーコード開発に注目しています。

早かったのはMicrosoftで、2016年10月にビジネスアプリケーション作成ツール「PowerApps®」の正式版を公開し(Microsoft Teams®向けは2020年11月にリリース)、2018年9月には、簡単なビジュアル操作で深層学習モデルを学習・構築できるツールを開発したLobe社を買収しています。
Googleも2020年1月に企業向けの社内共有モバイルアプリを開発した「AppSheet」を買収。また、ゲーム作成サービス「Game Builder®」のプロトタイプ版を2019年1月に公開しました。

自社開発では、AmazonもWebアプリやスマホアプリを作成できるローコードツール「Amazon Honeycode®」のベータ版を2020年6月に公開しました。
また、GAFAMではありませんが、ライドシェアなどを提供するUberも、深層学習モデルのトレーニングが行えるノーコードツール「Ludwig」を2019年に公開しています。

3.ノーコード開発の将来性

ノーコード開発やローコード開発は今後、さまざまな理由から伸びていくと考えられます。

デジタル化したいができなかった部分をノーコード開発で実現

従来からオフィスの「IT化」「ペーパーレス化」などが叫ばれ、多くの企業で従業員が業務にパソコンやシステム、アプリケーションを活用することは当たり前になりました。
ただ、細かいところを見てみると、部分的に手作業が残ったままになっているなど、「本当ならデジタル化したいが、費用や人手不足などの都合でアナログのままになっている」部分が残存している企業は珍しくありません。

ノーコード開発なら、非エンジニアである現場の担当者自身の手で、業務に合ったアプリケーションを開発できるため、かゆいところに手が届き、部分的に残ったアナログ作業を解消できる可能性があります。
こうした利便性から、ノーコード開発が支持され、今後、伸びていく可能性があります。特にDXが叫ばれている今、ノーコード開発を導入することで、DX推進にも一役買ってくれるでしょう。

IT人材不足を補うためにノーコード開発が重宝される

経済産業省は2018年9月に発表した「DX(デジタルトランスフォーメーション)レポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」の中で、IT人材不足が2025年に約43万人まで拡大すると推測しています。
IT人材はすでに不足しており、アプリケーション開発のためにエンジニアを確保することは難しくなってきています。

そこで、ノーコード開発を活用することで、非エンジニアである従業員でも開発業務が行えるようになり、IT人材不足の課題をある程度は解決できます。
今後、さらに深刻化するIT人材不足を考えると、ノーコード開発はますます普及していくでしょう。

成長中のPaaS市場をノーコード開発・ローコード開発が牽引

PaaSとは、Platform as a Serviceの頭文字を取ったもので、ソフトウェアを構築したり稼動させたりするための土台となるプラットフォームを、インターネット経由でサービスとして提供するものです。このPaaS分野の市場が近年の日本で伸びており、今後も成長が見込まれています。

プラットフォーム…ソフトウェアが動作するための土台のこと。

PaaS市場の中でも、ノーコード開発やローコード開発の伸びが期待されています。というのも、ノーコード開発・ローコード開発はまだ技術が発展途上であるためです。
この両面から、ノーコード開発・ローコード開発市場もこれから成長していくとみられます。

4.ノーコード開発と従来のソフトウェア開発の違い

従来の、プログラミングで行われるシステム開発では、数ヵ月の開発期間を要しました。
特に、これまで「ウォーターフォール開発」とよばれる手法が主に使われてきたことが関係しています。
ウォーターフォール開発とは、「要件定義→設計→開発→テスト→運用」というプロセスで進められ、「前工程に誤りがない」ことを前提に、前の工程を終えてから次の工程に進むのが特徴です。システム開発のみならず、製造業や宇宙開発などでも採用されています。
ウォーターフォール(Waterfall)とは「滝」を意味し、滝が流れ落ちるように工程が進められ、前の状態には戻らないことが重ね合わせられた名称です。

このような特徴から、前工程でのミスに後から気づいたり、途中で仕様変更が起こった場合、前工程に戻ってやり直さなければならないため、スケジュールが遅れがちになります
また、ウォーターフォール開発の場合、開発をスタートしてから数ヵ月後にリリースして初めて、顧客やそのエンドユーザーの反応が得られるため、そのフィードバックを反映させるとなると、スケジュールはさらに伸びます。

このような課題を解消するために、もっと短期間で「要件定義→設計→開発→テスト→運用」というサイクルを回し、繰り返す「アジャイル開発」が生まれました。これにより、リリースまでの期間を短縮したり、ユーザーの意見を製品に取り入れられるようになりました。

開発期間を短縮できるノーコード開発は、この流れにマッチしています。

5.ノーコード開発とローコード開発の違い

ここまでに何度か「ローコード開発」についても触れましたが、ノーコード開発とローコード開発では、どのように違うのでしょうか?以下でご紹介いたします。

ローコード開発とは

ローコード開発とは、極力プログラミングを行わず、ノーコード開発と同様に直感的に使うことができるGUIによる操作を行いながら、必要に応じてプログラミングも行うという開発手法や開発環境を指します。

このため、開発者には基本的にプログラミングの専門スキルが必要です。スキルを持ちながらノンプログラミングの作業を取り入れるのは、効率化のためです。ノーコードだと実現しにくいものも、ローコードであればより自由度の高いものを開発することが可能です。

ノーコード開発とローコード開発の違いとは

ノーコード開発とは、冒頭でも説明したとおりほぼプログラミングの作業がないものを指します。そのため、ノーコード開発においては開発者にまったくプログラミングの専門スキルがなくても構いません。ただしその分、ノーコード開発には制約が多く、自由度が下がります。複雑な開発は難しいです。その点では、ローコード開発はノンプログラミングで開発をしつつも必要に応じてプログラミングを行うことができるため、より広い範囲の開発を行えます。

ノーコード開発もローコード開発も開発を簡単に行えるといった点では同じ様な手法であると言えますが、それぞれの特徴に向いてる開発があります。以上を踏まえると、ノーコード開発に向いているのは、Webサービスや部門内など限定的に単体で使用する小規模なアプリケーション開発、ローコード開発に向いているのは、APIなどを活用して他システムとの連携が取れるような、複数部門にまたがって使われるシステムやアプリケーション開発です。

6.ノーコード開発のメリット・デメリット

ここで、ノーコード開発のメリット・デメリットを整理してご紹介いたします。

ノーコード開発のメリット

まずは、ノーコード開発のメリットをご紹介いたします。

プログラミングのスキルを持つ人材がいなくても開発できる

社内の一部門など少人数で使うアプリケーションが欲しいがプログラミングできる人材がいないという場合、開発をあきらめて効率の悪い方法で業務を継続しなければならなくなるでしょう。

しかし、ノーコード開発を活用すれば、あらかじめ用意された機能単位の中から必要なものを組み合わせるだけでノンプログラミングでアプリケーションを作成できます。

短期間で開発できる

ノーコード開発と従来のソフトウェア開発の違い」でもお伝えしたように、ノーコード開発では、あらかじめ用意された機能単位を組み合わせて開発を行うため、開発期間が短くて済みます。

その分、人件費を中心とするコスト削減にもつながるでしょう。

バグの発生を抑えられる

1からプログラミングすると、想定外のバグが起きる可能性が高く、セキュリティ上の脆弱性やソフトウェアの暴走・停止といった不具合を生じさせる恐れがあります。

しかし、あらかじめ開発ツールやプラットフォームとして提供されているものを使って機能単位を組み合わせて開発を行うノーコード開発では、すでにデバックの実施によりバグが修正されているため、想定外のバグが発生しにくい点もメリットです。

開発ツールの仕様内なら開発後も簡単に拡張できる

ノーコード開発では、あらかじめ用意された機能単位を組み合わせるため、仕様にない機能を付けることはできませんが、リリース時には付けなかった機能が後から必要になった場合、用意された機能の中から自由に追加することができます。また、逆に、不要な機能を外すのも簡単です。

これを言い換えれば、「スモールスタートで状況に合わせて改善を加える」というスタイルにマッチするということでもあり、ユーザーの声を反映させられるというメリットでもあります。

スモールスタート…当初は小規模で展開し、状況に応じて拡大していくこと。

ノーコード開発のデメリット

一方、ノーコード開発にもデメリットがあります。

開発に制約が多い

ノーコード開発では、希望に合わせた機能をプログラミングで作ることはできず、開発ツールやプラットフォームの中であらかじめ用意されている機能単位を組み合わせることしかできません。

制約の多い開発方法であるため、その分、開発ツール選定が重要になってきます。希望に合うアプリケーションを作れるかどうかを慎重に吟味する必要があります。

セキュリティや保守がプラットフォーム任せになる

アプリケーションの開発中はもちろん、運用中もそのアプリケーションのセキュリティや保守は、ノーコード開発ツールの提供事業者に依存することになります。

選定の際に、自社のセキュリティポリシーに合致するかどうか、インシデントなど万が一の際の対応などを確認した上で検討する必要があります。

インシデント…情報セキュリティインシデントのこと。企業などの組織において、情報セキュリティ上、何らかの悪意ある操作が行われ、事件・事故が発生した状況を指す。

また、開発ツールやプラットフォームに障害が起きた際は、そこで開発したアプリケーションそのものが使用できなくなる可能性もあります。その点も確認しておく必要があるでしょう。

要件定義やUI/UX設計は省略できない

また、デメリットというほどではありませんが、ノーコード開発だからといって、従来のソフトウェア開発で踏んできた「要件定義」「UI/UX設計」といったステップを省略することはできません。

ノーコード開発が従来の開発手法に比べて開発期間を短縮できるのは、「要件定義→設計→開発→テスト→運用」のプロセスのうち、「開発」のフェーズだけです。

UI…ユーザーインターフェース。本コラムでは、アプリケーションにおいてユーザーが接する画面。
UX…ユーザーエクスペリエンス。ユーザー体験のこと。本コラムでは、アプリケーションにおけるユーザー体験。

▼Eノーコード開発のメリットとデメリットに興味のある方はこちらのコラムもおすすめ!
ノーコード開発のメリットとデメリットとは?

7.ノーコード開発ツール例

ノーコード開発ツールには、どのようなものがあるのでしょうか?
ここでは、代表的なものを7点ほどご紹介いたします。

AppSheet®

AppSheet ®は、Googleが提供するノーコードツールで、「ノーコード開発はGAFAMも注目している」でお伝えしたように、2020年1月にGoogleが買収したものです。

在庫管理や見積作成、連絡先管理などを行えるアプリケーション開発が可能です。モバイルにも対応したアプリを作ることができます。

Excelファイルやスプレッドシートにデータを準備しておき、データを読み込ませるだけで自動的にアプリを使えるところまで自動設定してくれます。データは、Salesforce®やbox®、AWS(Amazon Web Services®)などのデータベースと連携できるため、わざわざデータソースをGoogleに移行する手間がありません。

日本語対応はしていないため、英語の指示に従う必要があります。

データソース…使用するデータの提供元のこと。データベースやファイルなど。

Bubble®

Bubble®は、2012年にニューヨークで設立されたBubble Group, Inc.が開発したノーコードツールで、ビジュアライズな操作画面でパーツを選択して並べていくだけで開発が行え、しかもレスポンシブWebデザインにも対応しています。

また、Bubble®はノーコードツールの中でも自由度が高く、さまざまな機能が用意されていて、「デザイン」「ワークフロー」など6つの機能タブから必要なものを選んで作成していきます。パーツのサイズやカラー変更といったカスタマイズも可能です。
ユーザー数が多いことも強みで、サードパーティからさまざまなテンプレートやプラグインが提供されています。

自由度が高い分、慣れるまでに時間がかかるといったデメリットもあります。また、すべて英語表記となっている点も、日本人にはネックとなりそうです。

無料でも利用できますが、ファイルストレージの容量が0.5GBまでと少なく、テストリリースまでしかできません。

カスタマイズ…コンピューターやソフトウェアの設定などをユーザーに合わせて変更すること。
プラグイン…拡張機能。アプリケーションの機能を追加するためのソフトウェアこと。
ファイルストレージ…データを記憶しておく装置のこと。
サードパーティ…特定のコンピューターやソフトウェアの製造・販売元ではないが、それらに対応した製品を販売している企業のこと。

Shopify®

Shopify®は、カナダ発のECサイトが作れるノーコードツールです。世界で170万店鋪以上に利用されており、多言語・海外通貨・海外発送に対応されているため、日本の国内市場だけでなく越境ECを検討している企業に向いています。

Shopify®で作成したECサイトでは、ただ販売を行えるだけでなく、販売データを分析する機能が付いています。スマートフォンやタブレットからも確認できるため、外出先などからでもリアルタイムな販売状況をチェックしながら販売戦略を変更することが可能です。

日本語にも対応しており、メールやSNSによるサポートを日本語で受けることができます。
14日間の無料お試し期間も設けられているため、使用感を確認してから契約が行えます。

Zapier®

Zapier®は米国発の、タスク自動化ツールを作れるノーコードツールです。複数のSaaSを結合して利便性を上げるiPaaS(integrated Software as a Service)のノーコードツールとして知られています。

Zapier®を活用して複数のSaaSを連結することでたとえば、Gmailで送られてきた内容をSlack®に表示させる、Googleフォームに回答がされたらスプレッドシートに保存していく…といったことが可能になります。

連携可能な対応SaaSが、3,000以上。また、ほかのノーコードツール(Bubbleなど)との連携も可能です。

Buildbox®

Buildbox®は米国発の、ゲーム開発が行えるノーコードツールで、Windows OSとMac OSの両方に対応したモバイル向けの3D/2Dゲームの作成が可能です。ゲーム開発に使用されるスクリプトやテクスチャ、サウンドデータなどのアセットが2万点以上も用意されており、これを組み合わせて制作します。

カスタマイズも可能ですが、JavaScriptのスキルが必要で、プラグインを開発・実装することで実現できます。

料金は、無料プランのほか、19.99ドル/月のPlusと、499.9ドル/月のProが用意されています。

スクリプト…スクリプト言語を用いた簡易的なプログラムのこと。ゲーム開発においては、ストーリーやイベント、キャラクター、レベルの設定などを行う。
テクスチャ…物の表面の質感・手触りのこと。ゲーム開発においては、物体の表面の質感を表現するために貼り付ける模様を指す。

Wagby®

Wagby®は、株式会社ジャスミンソフトが提供する国産のノーコード開発ツールで、ブロックを配置するだけで業務アプリケーションの開発・運用が行えます。もともと、2008年に日本で初めてのローコード開発ツールとしてリリースされ、2016年には、IT分野を中心に調査・助言を提供するガートナー社の「Cool Vendors in Application Development, 2016」にも選出されています。
クラウド版のノーコード開発ツールが2021年4月にリリースされたのに合わせ、従来のローコード開発ツールは「Wagby EE®」と名称変更。Wagby EE®はインストール方式のソフトウェアとなっています。

月額料金は1万6,500円(1開発者、3同時接続ユーザー込み価格)。「同時接続セッション課金」のため、単にユーザー数が増えたからといって料金が上がるわけではないため、上手に使うことでコストを抑えられます。

MagicInstructions®

MagicInstructions®は、「アプリの民主化」をミッションに掲げる株式会社Napps Technologiesが2021年3月に提供を開始した国産のノーコード開発ツールで、Googleスプレッドシートに写真やテキストを埋めるだけでスマホアプリを制作することができます。

主に店舗や企業向けにPR目的での利用が想定されたノーコード開発ツールで、業種ごとに豊富なテンプレートが用意されています。

2021年12月現在、PC版のWebアプリには未対応で、iOSとAndroidにのみ対応しています。

8.ノーコード開発ツールを選ぶポイント

最後に、ノーコード開発ツールを選ぶポイントをご紹介いたします。

開発目的に合った機能があるか

ノーコード開発ツール導入の動機となる、作りたいアプリケーションの要件が求める機能をすべて実現できるものを選ぶ必要があります。必要な機能単位を揃えており、さらに、将来的にほかのアプリケーション開発にも流用できそうな汎用性のあるものを選定しましょう。

また、開発体制が整っていて、機能追加が期待できるベンダーを選ぶことも大切です。

ベンダー…OA機器・ソフトウエアなどの販売納入業者のこと。

対応デバイスは希望に合うか

開発を行うデバイスは、デスクトップパソコンであることがほとんどでしょう。

しかし、開発したアプリケーションの利用環境は、スマートフォンやタブレットといったモバイル端末かもしれません。

開発ツールが、想定している利用環境に対応しているかどうかも、重要な選定ポイントになります。

自社のセキュリティポリシーに合致しているか

ノーコード開発のデメリット」でお伝えしたように、開発時のプラットフォームや、リリース後のアプリケーション運用時のセキュリティは、ノーコード開発ツールに依存します。

開発ツールの認証機能やアクセス制御が、自社のセキュリティポリシーの基準を満たすかどうかを確認しましょう。

障害が起きた場合の対応

これも「ノーコード開発のデメリット」で触れましたが、開発ツールにシステムや障害が起きれば、開発作業はストップしますし、アプリケーションの利用もできなくなる恐れもあります。そのようなケースで、開発ツールの提供事業者がどのような対応をしてくれるのか、あらかじめ確認しておく必要があるでしょう。

さらには、提供事業者が倒産したり事業撤退してしまったりする可能性もゼロではありません。その場合にどのような対応を取るかもあらかじめ検討しておきましょう。

料金プランは予算や希望に合うか

近年は、パッケージのソフトウェアを販売する企業は減り、サービスとして利用するサブスクリプションモデルでの提供が多いですが、初期費用があるのかどうか、月額料金やサポート料金も含めて予算に合うかどうかを確認しましょう。支払いサイトの確認も必要でしょう。
また、無料プランやトライアルが用意されているかどうかもポイントです。

サブスクリプションモデル…月額料金などの定額制で使い放題のサービスを提供するビジネスモデルのこと。
トライアル…試用。無料で提供されることが多い。

9.ノーコード開発を始める前に準備しておきたいこと

前項までノーコード開発ツールについてや選ぶポイントなどをご紹介しました。最後に、ノーコード開発をこれから始める前に準備しておきたいことについてご紹介します。

ノーコード開発ツールに慣れる

ノーコード開発はノーコードでエンジニアでなくても開発を行える手法ですが、開発を始めるにはまずノーコード開発ツールに触って慣れることが大事です。開発ツールを使うにしても実際に触らないとどのような特徴やクセがあるのかなどはなかなか分かりません。新しいツールを使うのに気乗りしないような方でも、ノーコード開発ツールは直感的に操作でき、無料でお試しできるものもあるので、ツールを触って使い方を覚えながら慣れておきましょう。

動画や学習コンテンツを利用してツールを理解する

ノーコード開発ツールを試したり使っているうちに、分からないことなど悩みや疑問が湧くこともあります。また、事前に知識がないと触れないと感じる方もいるでしょう。そのような場合は、動画を見たりツールの学習コンテンツを使うことをおすすめします。 学習コンテンツはノーコード開発ツールによってあるものとないものがありますが、学習コンテンツに沿って進めてみることで、体系的にノーコード開発を理解することができます。

ノーコード開発ツールには、日本語に対応していないものも多くあります。英語がわかる方なら問題ないのですが、語学に自信がない方は対象のツールの名前と使い方などをキーワードに検索し、動画を見るのもおすすめです。日本語で分かりやすく解説している動画もあるので、初めて開発に関わる人や概要を理解したい人にも、ノーコード開発やツールの使い方について理解しやすいでしょう。

10.まとめ

ノーコード開発は、プログラミングの知識がまったくない人でもアプリケーション開発が行える手法です。ローコード開発に比べれば、自由度は低いものの、ユーザー部門の担当者が自力で業務に必要なソフトウェアを開発できたり、短期間で開発が行えるといったメリットは魅力です。

ノーコード開発を活用すれば、今後ますます深刻化が懸念されているIT人材不足を解消でき、業務の課題や業務フローについて一番理解している現場の担当者の手でアプリケーションを開発することができます。

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