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エクセルをデータベース化するには? ~具体的な手順と注意点を解説~

社内の各所に散らばってしまっているデータを連携させる方法や、連携のメリットをご紹介いたします。

エクセルをデータベース化するには? ~具体的な手順と注意点を解説~

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エクセルをデータベース化するには? ~具体的な手順と注意点を解説~

Windows OSのパソコンを導入している多くの企業でプリインストールされているエクセル。活用幅が広く、低コストでさまざまな業務に利用できます。

業計算やグラフなどで使用されることの多いエクセルですが、データベースを作成することで、特定のデータを抽出したりデータ分析に活用したりすることができます。
エクセルで作成したデータベースでは、フィルターやスライサー、ピボットテーブルといったさまざまな機能が用意されており、用途に合わせて活用することで、いろいろなデータ操作・分析が可能です。

本コラムでは、エクセルでデータベースを作成する方法について、ご紹介いたします。

エクセルデータベースとは

エクセルデータベースとは、マイクロソフト社のExcelに搭載されたデータベース機能を活用して作成したデータベースのことをいいます。

冒頭でもお伝えしましたが、エクセルは多くの企業で導入されているアプリケーションなので、追加費用なしで活用でき、金銭コストを抑えながらデータベースを導入できる点や、日頃から業務で使い慣れている点などが、エクセルでデータベースを作成するメリットです。

エクセルデータベースを作成する手順

エクセルデータベースを作成する具体的な手順は、以下の3ステップとなります。

1.管理したい項目を決める

まずは、何を管理するためのデータベースなのかを明確にする必要があります。なぜなら、管理したい情報によって、データベースで立てるキー(項目)が異なるためです。

顧客情報なのか、社員情報なのか、それとも、在庫情報なのかによって、それぞれ、項目は変わってきます。

たとえば、顧客情報のデータベースを作成する場合、

  • 社名
  • 住所
  • 電話番号
  • WebサイトのURL
  • 業種
  • 事業内容
  • 資本金
  • 従業員数
  • 決算月
  • 窓口担当者名
  • 担当者のメールアドレス
  • 担当者の役職
  • 担当者の所属部署

といった項目が考えられます。

ここに、管理用に一意に識別できる「顧客番号」などの主キー(プライマリキー)加えます。

2.データベースのための表を作成する

前項で決めた項目を元に、表を作成していきます。

この時、行(横方向)に項目を入れていきます。そのため、同一の顧客情報については、横方向に並んでいくことになります。
この1列ずつを「レコード」と呼びます。データベース活用において、レコードの情報はすべて埋められていることが前提となるため、たとえば、不明な項目があっても空欄にはせず「不明」などの情報を入れる必要があります。

3.テーブルを作成する

前項のような表は、1シートに1テーブルを作成します。
つまり、仮に同じファイルで顧客情報と社員情報、在庫情報としても、これらを1シートにはまとめないということです。顧客情報で1シート、社員情報で1シートという具合にシートを分けて作成しましょう。

さらに、作成した表にテーブル機能を適用してテーブルを作成します。
メニューバーの「挿入」から「テーブル」を選択し、表示されたダイアログボックスでデータの範囲を指定します。

「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」のチェックボックスにチェックし、「OK」ボタンを押します。
これで、テーブルを定義できました。

エクセルデータベースの機能

エクセルデータベースには、さまざまな機能が用意されており、いろいろなデータ操作・分析に活用できます。

フィルター

フィルターとは、各項目の中から特定の条件に合うデータのみを抽出してくれる機能です。
各項目のセルの横に表示されている「▼」ボタンを押すと、抽出条件を設定できるダイアログボックスが表示されるので、希望の設定を行い、「OK」ボタンを押します。

「数値で抽出」「日付で抽出」「文字で抽出」などが可能です。
抽出に使用できる条件は一つだけです。

スライサー

抽出したい条件が複数ある場合は、スライサー機能を使います。

メニューバーの「テーブルデザイン」または「デザイン」から、「スライサーの挿入」ボタンを押すと、各項目が表示されたダイアログボックスが出るので、設定したい条件の項目を選択します。

さらに、表示された各項目のダイアログから、抽出したいデータのセルを押して絞り込みます。

ピボットテーブル

ピボットテーブルとは、さまざまな切り口からデータを集計できる機能です。
集計したいテーブル範囲を選択し、メニューバーの「挿入」から「ピボットテーブル」を押して「テーブルまたは範囲から」を選択します。

顧客情報で集計を行うことはありませんが、たとえば、在庫情報などを管理する場合に、一つのテーブルを元にして「エリアごと」「店舗ごと」「商品ごと」というように、さまざまな項目で集計を行うことができ、便利です。

グラフ

テーブルのデータをわかりやすく可視化できるのがグラフ機能です。
データをグラフ化することで、数値を見ただけでは理解しにくいデータの傾向を感覚的に掴めるようになります。

グラフを作成するには、テーブルからグラフ化したい範囲を選択した上で、右クリックします。すると、表示されたダイアログボックスのメニューから「グラフ」を選択し、さらにグラフの種類選びます。

並べ替え

並べ替えとは、テーブルの中のレコードを、項目(キー)を基準として並べ替えられる機能です。
各項目に対して、昇順または降順で並べ替えることができます。

並べ替えの方法はいくつかあり、最も簡単な方法は、基準とする項目のセルを選択した状態で、メニューバーの「データ」から「昇順ボタン」または「降順ボタン」を押す方法です。

入力フォーム

大量にデータを入力したい場合、エクセルの画面から直接だと、入力しにくいため、入力フォームを活用しましょう。フォームの画面を作成できるのが入力フォーム機能です。

ツールバーの上部にあるグリーンのバーにある▼の「クイックアクセスツールバー」から、「その他のコマンド」を選択します。

すると、「Excelのオプション」画面が表示されるので、すべてのコマンド」を選択します。
さらに「フォーム」を選択し、「追加」→「OK」ボタンを押します。
これで、クイックアクセスツールバーに「フォーム」ボタンが追加されます。

「フォーム」ボタンが追加されたら、データを入力したいセルを選択した状態で、「フォーム」ボタンを押します。
すると、ポップアップウィンドウが表示されるので、「OK」ボタンを押します。
これで、項目が自動で認識されて、フォームが表示されるようになります。

エクセルデータベースを作成する際に出てきやすい悩み

低コストで手軽に活用できるエクセルのデータベースですが、エクセルならではの難点もあります。
それが、「エクセルの収集や管理が煩雑」と「データの抜き出し・変換に時間がかかる」の2点です。

エクセルの収集や管理が煩雑

エクセルベースでデータを収集してデータベースを作成する場合、社内のさまざまな部門からエクセルファイルを送付してもらい、これをデータベースへ統合する必要があります。

必要な全部門からのファイルが揃ったかどうかを確認し、届いていない部門へは催促の連絡をしなければなりません。

また、届いたエクセルファイル名を管理しやすいファイル名に変更して保存するという作業も発生します。

データの抜き出し・変換に時間がかかる

各部門からのエクセルファイルがすべて揃ったら、データベースへ転記します。

この時、フォーマットが統一されていれば良いのですが、各部門でバラバラだったり、統一してあったものが改変されていたりすると、揃えるための作業が発生し、手間になってしまいます。

でも脱エクセルはしたくない

上記のようなお悩みを抱えつつも、エクセルから脱却できない理由として、これまでの慣れた作業を変更する負担が大きいことが挙げられます。

より効率的な方法があることがわかっていても、それを各部門の担当者レベルまで浸透させる手間を考えると、躊躇してしまうということもあるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、次章でご紹介するツールです。

悩みの解決方法

前章でお伝えしたような、エクセルのデータベースを活用する上でよくあるお悩みを解決するためには、現状のエクセルを介した業務はそのままに、エクセルの収集やデータ加工を効率化すれば解決できます。

データ収集サービスを利用する

たとえば、ユニリタの「サクッと収集」なら、現状のエクセルはそのままに、統一のフォーマットで各部門の担当者からファイルを収集し、収集の進捗状況を自動で可視化できます。
さらに、収集後のエクセルファイルから自動でCSVに変換されるため、データベース担当者の負担を大きく軽減してくれます。

「サクッと収集」について詳しくは、こちらのページをご覧ください。

Web上のデータ変換サービスを利用する

さまざまな理由から、どうしても各部門の担当者に統一フォーマットでのファイル収集を徹底させられない場合もあるでしょう。そのような場合は、Web上のデータ変換サービスを利用して、データベース担当者が利用しやすいデータ形式に変換する方法があります。

また、フォーマットは揃っていても、データの入力方法が統一されていないケースもあります。たとえば、「株式会社」を「(株)」と表記していたり、半角と全角が統一されていなかったりなどです。このようなケースでは、データ整形の機能を持つサービスを利用することで、自動で統一することが可能になります。

たとえば、ユニリタの「ウェブde自動変換」では、上記のようなデータ加工、データ整形に加え、Excelファイル内の数値や関数、計算式などの情報をチェックしたり、定型帳票などの決まった形式の帳票を作成できたりする機能があります。これだけの機能が使えて利用料は無料です。

「ウェブde自動変換」について詳しくは、こちらのページをご覧ください。

まとめ

Windows OSのパソコンを導入している多くの企業で、追加費用をかけずにデータベースを導入できるのが、エクセルを活用したデータベースです。
使い慣れたインターフェースで、さまざまな機能を利用できることがエクセルデータベースのメリットですが、収集や管理が煩雑だったりデータの抜き出し・変換に時間がかかったりというデメリットもあります。

このようなデメリットは業務効率を悪化させてしまい、働き方改革やワークライフバランスが重視される今の時代にマッチしません。
そこでおすすめしたいのが、「サクッと収集」「ウェブde自動変換」といった、エクセルを活用しながら業務効率化を実現できるサービスです。これらはWebサービスのため、パソコンに新たなソフトウェアをインストールする必要もなく、インターネット環境さえあればどこからでも利用できるので、リモートワークとの親和性も高いものです。

詳細は、各サービスページをご覧ください。

その他お役立ちクラウドサービス紹介は「おしごと改革らぼポータル」にて行っておりますので、ぜひご覧ください。

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